山の田にツバメ飛び交う |
耕運機 後を追うかや 小鷺(こさぎ)5羽
縞(しま)トカゲ 肩まで呑まる へびの口
水口(みなぐち)に 芥子粒(けしつぶ)の群れ 黒メダカ
子どもの時分には、「権兵衛がたね撒(ま)きゃ、カラスがほじくる」とよくいわれ、カラスは当時から嫌われものであった。
それに、全身が真っ黒なことがいけなかった。
黒色は、人間社会では不吉の象徴なのだ。
カラスは、ゴミ袋を破ってはそこらじゅうを散らかすので嫌われる。
ところが、狸などの動物の死骸をいち早く見つけてはこれを始末してくれるので、道路の掃除屋として喜ばれ、功罪半(なか)ばするようになった。
ところで、最近はシラサギの一種のコサギが数羽してトラクターの後をついてまわっている光景をよく見かけるようになった。
かれらは、先輩格のカラスからトラクターが耕した後には餌(えさ)となるミミズなどの小動物がいることを学習したのだろう。
逆に、カラスが田植えの終わったばかりの水田に入って餌(えさ)をさがしているのをここのところ見るようになった。
どうもカラスとコサギの棲み分けが崩れてきているようだが、カラスがコサギの領域に進出したとみるべきか。
そのうち、カラスの指に水かきが…まだ、先の先のことだが。
原風景を求めてオートバイの旅