子犬の黒、二代目Leeの跡目相続内定 |
猟法:「一銃一狗」の古式単独猟法
猪犬:求菩提犬(くぼてけん)7期生の八(4歳の♂)と仕込み中の9期生の黒(6カ月の♂)
獲物:60㎏のメスイノシシ
仕留め:100メートルの追い止め
込み中の9期生の黒(6カ月の♂)の通算成績は、これで13戦9勝4敗となった。
捕獲に失敗した場合を、負けとして計算する。
負傷は、ゼロ。
きょうも、止め場に寄りつくと、黒は八と二匹で吠え止めていた。
ところが、二匹ともきょうはイノシシより下にポジションをとっていた。
そのため突進したイノシシと接触する場面があった。
このポジションの取り方が、まずい。
あくまでも犬はイノシシより高いポジションから吠え込むべきである。
子犬の黒はまだ仕込み中だから、それをわきまえていないのも無理ない。
しかし、百戦錬磨の八がイノシシより下から吠え込んでいるのは、どうしてだろう。
その場から横を回り込んで、イノシシの上にポジションをとるべきだ。
それができない状況とも思えない。
黒は求菩提犬の直系として、これまでのところ上出来である。
そこで、この黒を求菩提犬(くぼてけん)の祖犬であるLeeの跡目を相続させることに内定した。
しかし「好事魔多し」という、一発でオスイノシシに切り殺されるおそれがあり、夭折(ようせつ)の兆(きざ)しがいちじるしいのが心配だ。