子犬の水遊び |
65日齢の子犬も、この猛暑にへばっている。
寒暖計は、36度を示している。
そこで、子犬に水遊びをさせることにした。
左官屋さんが使う「船」とよばれるプラスチック製の箱がある。
モルタル、漆喰(しっくい)をこの中で練(ね)る道具である。
その中に、水を張る。
子犬を、片っ端から捕まえてこの水槽(すいそう)に投げ込む。
子犬は、びっくりして水槽から飛び出る。
これを、何回かくり返す。
すると、水の中の方が気持ちがいいのに気付いた子犬もいる。
水の中に腰を下ろして、じっとしている。
いわば、これは親水プールである。
子犬の時から、水に慣(な)れ親しませる。
こちらでは、獲物を泳いで追跡することを強(し)いるので、泳ぎの達者でない犬はものの役に立たない。
若犬の時までに水泳をマスターできないと淘汰(とうた)することにしているが、これまでこの科目で淘汰された犬はいない。