思いは、球磨川 |
美濃水位流量観測所の水位は、2.5メートルを示している。
川湊灯台の下のひろい川原は、いちめんに増水した濁流が流れていく。
これで当分は、鮎釣りはできないだろう。
そうするうちにお盆がくる。
ここらあたりが、長良川での鮎釣りをやめる潮時(しおどき)かもしれない。
何もできないので、美濃図書館に行く。
ここで鮎釣りの本を読みあさる。
と、熊本の球磨川の釣りレポートが載っていた。
火の国熊本の球磨川といえば、「尺鮎の聖地」といわれている有名な川だ。
市房山をみなもととする球磨川は、人吉をとおり有明海にそそぐ。
その球磨川は、日本三大急流のひとつといわれる清流である。
そこには、むかしから尺鮎が棲息しているといわれており、全国の鮎釣り師たちがあこがれる名川である。
ここ長良川に、2ヶ月間修行した。
その間、多くの釣り人とめぐりあい、一から指導を受けた。
もちろんむつかしいことはまだ何もできないが、基本的なことは一通りならったので、これを基礎にして球磨川に挑戦してみたくなった。
さいわい鹿児島は梅雨が明けているので、おって球磨川も梅雨明けは時間の問題だろう。
球磨川で尺鮎を上げることが、お世話になった多くの長良川の釣り師たちへの恩に報いることになるだろう。
日本の原風景