大型燻製庫の手づくり-2 |
庫内の天井から4センチ下に、肉を吊りさげる竿(さお)を奧、中央、手前と3本平行に渡す。
ドラム缶の性質上、中央の竿がもっとも長く、奧と手前の竿の長さは等しく、中央の竿よりはみじかくなる。
この竿に、肉を引っかけたフックをかける算段である。
つぎに、扉をつくる。
開口部の寸法より縦横ともプラス4センチで別のドラム缶を切り取る。
プラス4センチとするのは、開口部にかぶせるため大きめの寸法にするのである。
切り取った部分は、ハンマーでたたいて曲面の半径を大きくする。
なるべくドラム缶の曲面にぴったりするまで、たたいて加工する。
切断面は鋭くて手を傷つけやすいので、サンダーで面取りをする。
あとは、扉に蝶番(ちょうつがい)を上下に2枚溶接する。
このとき、蝶番の取りつけは扉の左側とする。
左手で扉を開け、空いている右手でなかの燻製の仕上がりぐあいを点検するためである。
この点、既製品は蝶番が右側にあるが、これでは扉が閉まらないようにつっかい棒を立てねばならず具合がわるい。
さらに、扉の左側に取っ手をつけ、扉を閉めたときそれを固定するためのロックをつける。
これがないと、扉がぴたりと閉まらず、風がふくと扉が開く。
肉をかける竿が3本あるので、一度にいままでより多めに燻製することができるようなった。
さっそく肉を吊るし、桜の木をいぶして試験運転する。
求菩提山