このカエルは? |
木をつかんだ左手に、柔らかい感触が残った。
何だろう?
毛虫でもいたのか。
よく見ると、立木にしがみつくように止まっているカエルがいた。
全体が茶褐色で、濃いところと薄いところが斑(まだら)になって迷彩を呈し、完全な保護色となっている。
木の皮のデコボコとも同化している。
足の指の先には吸盤がある。
それが、木の皮に吸い付いている。
まったく動かない。
ニホンアカガエルか?
ニホンアカガエルは、背中がすっきりしているはずである。
このカエルは、背中にデコボコがありすぎるのでそれとは違うだろう。