追い止め |
(いずれも追い止めされて仕留められたオスイノシシ)
猪犬:求菩提犬先犬のLee(♂)と二代目先犬の黒(♂)のツートップに、仕込中の7ヶ月齢の赤(♀)
獲物:45㎏のオスイノシシ2頭
シーズンオフ中、新しい猟場を開拓するために下見に行った場所にふたたび行く。
前回は、山のふもとの方で2頭仕留めた。
仕留めたといっても求菩提犬のツートップが咬み伏せたところをこちらが組討ちして刺したのである。
きょうは、その猟場が本当にこちらの猟場になるかどうかを確かめるのが目的である。
先日はたまたまイノシシが2頭が山に入っていたにすぎない場合もあるからである。
車をとめて、谷筋沿いに狩りすすむ。
犬たちは、谷を渡って左岸の山に入っていった。
まもなく起こしの吠え声がした。
犬の絡(から)み声が、谷の上流の方へ移動している。
求菩提犬の得意技である「谷落とし」が出たようである。
こちらは、登っていた急坂を途中から引き返し谷へ降りようとする。
真下の谷底から、犬の吠え声がきこえる。
下流の堰堤(えんてい)のところで、Leeと黒がイノシシの首を咬んでいる。
谷に落とされたイノシシは、行く手を堰堤に阻まれて犬に捕まったのである。
7ケ月齢の赤は、そばで吠えている。
イノシシは、45㎏ほどのイノシシである。
足で踏みつけて頸動脈を刺して作戦終了となる。
山に入って10分ほどしか経(た)っていないので、ふたたび山に入ることにする。
すぐに2頭目を見つけたらしい。
その絡み声が、ふもとへ向かっている。
こちらは一旦、谷に降り、山道を走って絡み声のするふもとの民家の方へ向かう。
集落の一番上の民家の上の畑で、イノシシと3頭の犬が戦っている。
そこへ駆けつけ、犬たちが離れたところをイノシシの頭を狙って撃つ。
これも45㎏ほどのイノシシで、ふたつともオスイノシシである。
シーズンの最終日、2頭獲ってこれで終わりにする。
この山は、どんぐり類の木がないのでこちらの猟場にはならないというのが結論である。
1頭目は、痩(や)せていて脂(あぶら)は全くなく、とても食べられたものではない。
犬の餌用にとっておく。
2頭目は、まあまあ脂があったので、これはこちらの夏の間の貴重な蛋白源とする。
2頭とも睾丸はひとつしかなく、いわゆる「片金」である。
近親交配の弊害か?