24日目の子犬 |
(離乳食を食べる24日目の子犬)
求菩提犬(くぼてけん)の子犬は、きょうで24日目となった。
生後20日あたりから、親のエサを食べるようになった。
そこで、エサに水で溶(と)いた粉ミルクを混ぜて与えている。
4匹の子犬に、個性が見られるようになった。
特にエサの食べっぷりに、大きな差が見られる。
すなわち、貪欲(どんよく)な子犬と食の細い子犬がいるのである。
生まれた直後は全身黒っぽかったオスは、だんだん黒色がうすくなってゴマ毛になっている。
したがっていずれの犬もゴマ毛の犬たちで、尻尾だけが黒い。
尻尾の真ん中ごろに輪状の黒色があるのが、求菩提犬の初代先犬の直子の特徴になっている。
問題は、成犬になったときどのくらいの体重になるかである。
両親は18㎏と16㎏であるので、その範囲にとどまってもらいたいと願っている。
ところが、隔世遺伝というものもあるのでこればかりはどうにもならない。
咬み止め専門の犬であれば大きい犬ほど有利であり、グレート・デ-ンがイノシシ狩りの犬として完成したのがそのいい例であろう。
しかし、求菩提犬は咬み止め専門犬ではないので18㎏以上は必要ない。
薬代、注射代は犬の体重に比例して高くなり、日常のエサ代も犬の体重に応じて増えるので大きな負担となる。
さらに大きな犬になるほど動きがにぶくなるといわれるので、イノシシの牙にかかってケガをしやすくなる。
そのうえ犬がケガをした場合、単独猟師が抱いて帰れる犬の重さは個人差はあろうが18㎏ほどが限界であろう。
そういう諸々(もろもろ)の事情から、いなかの貧しい猟師は食うにこと欠く時代から図体(ずうたい)の大きな犬を敬遠してきたという経緯(けいい)がある。
百聞は一見にしかず:秘犬・求菩提犬(くぼてけん)の仕事ぶりを動画で見る